三股郷は、役場より南東約6㎞波佐見川の最上流に位置し、岩山のたたずむ渓谷から流れる清水の谷川に沿って集落をなし、波佐見東地区で最も小さい自治会です。
年間行事の一つで、7月に行う夏祭りでは、子どもたちによる神輿担ぎがあります。沿道の力水で全身びっしょりになりながら、古里の思い出作りをしています。
また、波佐見一周駅伝大会には、53回連続出場を果たしています。
三股郷を取り囲むそれぞれの山、谷は窯業に必要な陶石が埋蔵し、以前はネオンのような色を発する高価な宝石のオパールが掘られており、他に類のない環境の里です。 その深き山、谷に慶長7年(1602年)約400年前に陶石が発見され、同11年に陶磁器製造が創業されたとのことです。
波佐見窯業の発展の地、その証に国指定の史跡が2箇所あります。
その代表である「三股砥石川陶石採石場」は、江戸時代初めから昭和50年代頃まで約350年間、磁器の原料の陶石が採掘され、波佐見焼の原動力として自然の恵みを与えてくれた貴重な遺跡です。
また、三股古窯跡は14箇所ある中で、その主役を演じた窯「三股青磁窯」は、今から約350年前にこの地区で花開きました。平成9年の調査では、ここで生産された青磁の多くは、表面に草花などが彫られ、また、柔らかで美しい色合いを持つ青磁釉が施されて、国内で最高水準の優れた青磁が生産されていたと結果が出ています。
古窯山三股では、先人が安泰と発展を願い多くの神仏を祀ってこられました。約400年、窯の火を絶やすことなく、今日に受け継がれ、毎年、神社の献灯祭を行っています。いつまでも自然と伝統を大切に育んでいきたいものです。 |